文字サイズ 大小

【新刊紹介】神道の形成と中世神話 伊藤 聡著 中世神道の特徴的思想 担ひ手踏まへ広がりを

平成29年04月03日付 6面

 中世の神道といふと思想にその特色を見出すことができ、仏教組織がその担ひ手として重要な位置付けにあった点については、斯界内外各位が理解するところかと思ふ。近年、寺院の調査などにより、今述べた仏教組織の重要性が相当に明確になってゐる。その調査研究の主導者の一人といふべき著者は、専門書として『中世天照大神信仰の研究』(法藏館、平成二十三年)をすでに世に出してゐるが、今般紹介する著書『神道の形成と中世神話』が対象とするのは、中世神道の全体像であり、したがって当該書は、これまでの著者の研究の集大成といふべき位置付けとなってゐる。
 神道の歴史の中で、著書でとりあげられてゐる仏教的神道解釈は、その後の神道説に影響を与へたことは疑ひない。さうした歴史の足跡を深く把握したい方には、ここ二十年で長足の進展を見た当該分野の研究の成果がこめられた、この著書を一読されるとよいのではないだらうか。
〈本体9000円、吉川弘文館刊。ブックス鎮守の杜取扱書籍〉
(國學院大學准教授・加瀬直弥)
関連書籍
[31600254] 神道の形成と中世神話 新刊
9,000 円(本体価格)
伊藤聡 著 / 吉川弘文館
詳細

読書 一覧

>>> カテゴリー記事一覧