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森須磨子著『しめかざり』 柔らかい語り口で紡ぐ正月飾り探求の「旅」

平成30年01月01日付 9面

 この本を手にしたら、きっと誰もが注連飾りの虜となるのではないだらうか。
 本書の著者、森須磨子氏は、武蔵野美術大学の卒業制作で注連縄を選んだことをそもそものきっかけとして、正月の注連飾りに魅了されていったといふ。注連飾りを求めて全国各地に足を運び、職人や売り手から話を聴き、コレクターの感性と、研究者の目と、そして何より制作者の経験を総動員して、その形にこめられた思ひや注連飾りを飾る正月といふ文化そのものを探求してきた。現在も続いてゐるその旅と探求の一つの集大成が、本書『しめかざり』である。

 本書が平仮名で『しめかざり』としてゐるのは、注連飾りとは一人一人の思ひに開かれたものなのだといふ、著者からのメッセージなのかもしれない。本書を傍らに、心の中で自分だけの注連飾りを作り、新年を迎へるのも悪くはない。
〈本体2500円、工作舎刊。ブックス鎮守の杜取扱書籍〉(國學院大學兼任講師・島田潔)
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