文字サイズ 大小

【新刊紹介】黒岩昭彦著『米良の桜――宮崎から見た歴史断片』 近代の歴史ダイナミックに独得の筆致が一層の彩りを

平成30年04月02日付 6面

 本書の帯に記された「文学的センスに歴史的センスをブレンドした、まるで司馬遼太郎ばりの内容」とは、刊行に寄せて序文を草された阪本是丸國學院大學教授の評の一部である。手に取った方はまづ、この帯の一文に心惹かれるのではなからうか。
 本書の内容は、明治維新から先の大戦まで主に宮崎県や宮崎神宮にゆかりある人物を中心に描いた歴史評論、歴史随筆集であり、先に述べた阪本教授の評は、さうした特徴を端的に紹介したもので、一読した筆者の最初の感想でもある。少なからず、宮崎神宮権宮司である黒岩昭彦兄の人柄を知る者であれば、本書を拝読する醍醐味の一つは、まさにこの点にあるといへる。

 単なる地方史だけにとどまらない部分も多く、一地方の郷土誌と感じさせないだけの魅力があるものと考へる。さらには、父譲りの文学青年たる黒岩兄の独得の筆致が本書に一層の彩りを添へてゐる。

〈本体2000円、鉱脈社刊。ブックス鎮守の杜取扱書籍〉
(國學院大學准教授・藤本頼生)
関連書籍
[34710003] 米良の桜―宮崎から見た歴史断片 新刊 おすすめ
4,320 円(本体価格)
黒岩昭彦 / 鉱脈社
詳細

読書 一覧

>>> カテゴリー記事一覧