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【新刊紹介】徳橋達典著『日本書紀の祈り 多様性と寛容』 「多様性」と「寛容」から神代巻の現代的意義を

平成30年04月09日付 6面

“記紀神話”と並び称されながら、世間の認知度において『日本書紀』は『古事記』の後塵を拝してゐるのが現状ではないか。神話のエピソードとして専ら紹介されるのは大抵『記』の方だ。その要因についてここで論じることは避ける。けれども日本の歴史を通じて、古来その社会や文化により大きな影響を与へてきたのは『紀』の方であったことは、言を俟たないであらう。
 このほど発兌された本書は、さうした『紀』に特有のスタイルである「一書に曰く」を用ゐた編纂方針から、昨今の国際社会においても何かと重視される「多様性」と「寛容」をキーワードに、現代における『日本書紀』神代巻の意義を捉へ直さうとした意慾作である。
 共同通信社の元写真記者であり、國學院大學で神道学の博士号も取得したといふ異色の経歴を持つ著者は、古今東西の文献を渉猟し、全十一段の章立てを持つ神代紀をひとつづつ読み解いていく。

〈本体2800円、ぺりかん社刊。ブックス鎮守の杜取扱書籍〉
(ライター・史学徒 植戸万典)
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