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【新刊紹介】河合真如著『日本神話の智恵 生と死の科学』 「神話は科学」かつ心で読み解くもの

平成30年04月30日付 6面

 神話は決して作り話なのではなく、科学的根拠に基づいた人間誕生の物語なのではないか。子供の頃から本能的にそんな感覚を抱いてゐたので、この本に触れた時、“とても腑に落ちる。あぁ、やっと繫がった”そんな快感があった。
 我々の祖先たちは、何故これほどまでに純粋に賢くこの世の理を感じ取り、物語として紡いでゆくことができたのだらうか。
 著者は綴る。
 「なぜ天と地があり、人がいるのか――という好奇心と頭脳、そしてなつかしさという感情がたどりついた先が、神話という科学であり、神の領域といえるのです」。
 昨今では巷に一般受けを狙った解釈を提唱する本も少なくない。浅く広く面白可笑しく解釈すれば良いといふことではないのではと感じてゐた。伝へてゆかなければならない物語だからこそ、本当に分かりやすくするために、本質だけを伝へられたら良いのに。
 そこで手にした本書は、深い……そして広い。そこまで広げてしまへるのかと、思はずニンマリしてしまふほど河合真如といふ一人の仲執持ならではの解釈で頁は進んでゆく。

 確かに神話は科学だと納得してしまふ奥深い解説とともに、神話を読む上で大切なのは、心で読み解くことなのだとこの本は教へてくれる。
〈本体1500円、サラ企画刊。ブックス鎮守の杜取扱書籍〉
(歌手、兵庫・小野八幡神社権禰宜 涼恵)
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1,500 円(本体価格)
河合真如 / サラ企画
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