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【新刊紹介】『皇位継承 増補改訂版』高橋 紘・所 功著 男系継承の永続に向け 意見の相違越え議論を

平成30年05月07日付 4面

 「皇室は今、危機に立っている。このままいけば、やがて皇位継承権者がいなくなるかもしれない」(高橋紘氏)と、今から二十年前、平成十年発行初版の本書序章「皇位継承の危機」冒頭に記される。近い将来における皇位継承に対する危機意識にもとづいて、本書は次のやうな章立てで論述されてゐる(括弧内は執筆者)。
序章 皇位継承の危機(高橋)、第一章 「万世一系」はいかに保たれたか(所)、第二章 「女帝」出現の意味(所)、第三章 『皇室典範』の成り立ち(所)、第四章 御側女官の役割(高橋)、第五章 昭和天皇の苦悩(高橋)、第六章 新『皇室典範』のディレンマ(高橋)、第七章 「皇室の危機」克服の試み(所)、第八章 「高齢譲位」に伴う儀式(所)
 これらのうち、序章から第六章までが初版で、第七・八章が今年三月発行の所氏執筆の増補となる。著者の高橋紘氏は元共同通信記者・静岡福祉大学教授で平成二十三年に逝去。所功氏は現在、京都産業大学名誉教授・公益財団法人モラロジー研究所研究主幹を務める。
 初版発行から二十年経ち、高橋氏が序章で警告した「皇位継承の危機」は克服されず、一層深刻化してゐる。また現在、約二百年ぶりの“譲位”による皇位継承がどのやうにおこなはれるかは重大な関心事である。本書は、この機会に、平成十年以来の「皇位継承」問題をめぐる動向と、昨年成立した「天皇の退位等に関する皇室典範特例法」(皇室典範特例法)および来年の“高齢譲位”に伴ふ儀式と将来への展望を書き加へた増補改訂版として刊行されたものである。

〈本体880円、文藝春秋刊。ブックス鎮守の杜取扱書籍〉
(神社本庁教学委員・牟禮仁)
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