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【新刊紹介】山田岳晴著「神をまつる神社建築 玉殿の起源と発展」 中世から近世への玉殿の変化を詳述

平成30年09月10日付 6面

 本書は、神社の本殿内で御神体が奉安されてゐる玉殿と呼ばれる小建築について、その中世から近世への変化を、安芸国(現・広島県)に現存する三十四基を中心に、現地での精密な現物調査と棟札や古文書などの解読から建築学的に実証的に追跡した斬新な研究成果である。

 平清盛によって仁安三年に、新たに厳島神社がその巨大な本殿に大きな六基の玉殿を安置するに至った歴史的背景についての検証、また、玉殿に神座をみるところから伊勢神宮の御帳台との建築的要素の比較を試みてゐる重要な論点の検証など、今後さらに日本各地の神社建築全体のなかでの構造論的比較検証の深化が期待されるところである。神職の方々はもちろん、歴史や文化の研究者、そして一般読者にもぜひ一読をすすめたい一書である。
〈本体5000円、弘文堂刊。ブックス鎮守の杜取扱書籍〉
(国立歴史民俗博物館教授・関沢まゆみ)
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[30510067] 神をまつる神社建築 玉殿の起源と発展 新刊 おすすめ
5,000 円(本体価格)
山田岳晴 / 弘文堂
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