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梶山孝夫著『水戸の国学者 吉田活堂』 水戸学の埋もれた碩学 生涯や学問など平易に

平成30年09月24日付 5面

 いはゆる後期水戸学の碩学といへば、会沢正志斎、藤田東湖といった人物が想起されよう。では、彼らと同時代に生きた人物で、義弟にあたる東湖とともに、第九代水戸藩主で烈公と称された斉昭の擁立に尽力した吉田活堂を知る人はどれほどゐるのであらうか。著者が「埋もれたままの人物」とするやうに、広く認知された人物とは言ひ難いのが実情ではあるまいか。さうした中、活堂を中心とした水戸の国学に関する多くの業績を挙げられてきた著者によって、活堂へ「光を当てて、彼の生涯を明らかにし、水戸学及び国学史上の役割」を平易に記した伝記が刊行せられた。

 近世思想史研究者はもとより、明治維新の原動力の一端を担った水戸学へ少しでも関心を抱かれる方々には、御一読されんことを推す次第である。
〈本体1300円、錦正社刊。ブックス鎮守の杜取扱書籍〉
(國學院大學大学院博士課程前期・大貫大樹)
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