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【新刊紹介】先崎彰容著『維新と敗戦 ――学びなおし近代日本思想史』 著者独得のすぐれた論評 類書に登場しない人物も

平成30年11月19日付 6面

 この書は二部に分かれてゐる。第一部は、注目すべき思想家として二十三人を取り上げて解説し、論評したもの、かつて産経新聞に連載した文章に加筆したものである。第二部は、諸雑誌に掲載された思想家論の集録である。

 ただ今は余り論評されない高山樗牛、日本浪曼派の代表として批判にさらされる保田與重郎、右翼の巨頭とみなされる頭山満など、類書に登場しない人物を取り上げてゐるなど異色の内容である。なかんづく葦津珍彦である。

 「葦津珍彦」以外の各項についても、著者独得のすぐれた見解が見られる。寝ながら読めるやうなやさしいものではないが、全篇読むに値する書籍である。各項に「知るための三冊」といふ参考書が付記されてゐるのもありがたい。
〈本体2000円、晶文社刊。ブックス鎮守の杜取扱書籍〉
(日本思想史研究者・石田圭介)
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