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【新刊紹介】谷口雅博著『古事記の謎をひもとく』 『古事記』の魅力を平易かつ多角的に

平成30年11月26日付 6面

 現存するものとしては日本最古の書物とされる『古事記』は、古代日本の歴史、習俗、儀礼、信仰を解き明かす上で欠かせない史料であり、神代から天孫降臨を経て皇統がいかにして受け継がれてきたかが記されてゐる。民族の記憶ともいふべき多彩な物語は日本人のルーツを感じさせてくれるが、その一方で、複雑なストーリー展開や不可思議な描写も多く、謎が多く詰まった書物でもある。
 本書は、國學院大學が平成二十八年度に文部科学省により選定された私立大学研究ブランディング事業「『古事記学』の推進拠点形成―世界と次世代に語り継ぐ『古事記』の先端的研究・教育・発信―」の中から生まれた。一般の人にも読みやすい平易な言葉で「『ヒルコ』とは何か」「降臨神はなぜ交替するのか」「異類婚姻譚の持つ意味合いは何か」等の『古事記』の三十の謎を解説してゐる。

 『古事記』の専門用語の解説や、世界神話との類似性・共通性についても言及されてをり、多角的な視点からも『古事記』の魅力に触れられる一冊としてお勧めしたい。
〈本体1500円、弘文堂刊。ブックス鎮守の杜取扱書籍〉
(ライター・横山由香)
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谷口雅博 / 弘文堂
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