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厳かに歌会始の儀 勅題「光」を賜って

平成31年01月28日付 1面

 新春恒例の「歌会始の儀」が、一月十六日に皇居・正殿「松の間」でおこなはれた。今年の勅題は「光」で、天皇・皇后両陛下の御製・御歌、皇族方のお歌をはじめ、天皇陛下にとくに招かれて歌を詠む召人の歌と選者の歌、選考の対象となった二万千九百七十一首の中から選ばれた預選歌十首が、天皇陛下の御前で古式に則り厳かに披講された。

 御製は、平成十七年に両陛下が阪神・淡路大震災十周年追悼式典のために兵庫県へ行幸啓遊ばされた折、遺族代表の少女から贈られた「はるかのひまわり」の種子から成長していく向日葵の様をお詠みになられたもの。この種子は大震災で犠牲になった当時小学校六年生の加藤はるかさんの自宅跡地で震災の年の夏に咲いた向日葵のもので、両陛下には御所のお庭にお播きになられ、翌年以降も毎年、花の咲いた後の種を採られ育て続けてこられたと承る。
 また御歌は、御高齢となられる中、ある日の夕方、御所のバラ園の花が寂光に照らされて一輪一論浮かび上がるやうに美しく咲いてゐる様を御覧になられた時のもの。深い平安に包まれ、残された日々を今しばらく大切に生きていかうと思はれた静かな喜びのひと時をお詠みになられてゐる。

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