文字サイズ 大小

箭内博行写真・文『ニッポン 離島の祭り』 島の暮らしのなかで伝へられた祭を紹介

平成31年03月04日付 6面

 今日、離島と聞くと不便な場所、過疎化が進む離れ小島といふイメージを持つ方も多いのではないだらうか。かくいふ千葉県出身の私も、縁あって島根県の隠岐諸島の神社に奉職するまでは離島を訪ねたこともなく、島での信仰といふものに接したことがなかった。
 しかし実際に住んで島について調べてゆくと、離島は海上交通や漁業の要所であり、文化交流の拠点として栄えてゐたところも多いことに驚く。そして、離島であるがゆゑの独得の自然環境と世界観の中でおこなはれる祭りは、先祖の感じた神々の姿、大陸との交流で伝へられた舞や楽をタイムカプセルのごとく保存してゐるのだ。
 写真家・箭内博行氏の丹念な取材によって纏められた本書は、さうした島の暮らしの中で伝へられる一風変はった祭りが収められてゐる。

 ぜひとも本書を手に取っていただき、離島の祭りに関心を寄せ、継承の応援団となっていただきたい。

〈本体2200円、グラフィック社刊。ブックス鎮守の杜取扱書籍〉
(島根・宇受賀命神社禰宜 村尾由美子)
関連書籍
[36090001] ニッポン 離島の祭り
2,200 円(本体価格)
箭内博行 / グラフィック社
詳細

読書 一覧

>>> カテゴリー記事一覧