文字サイズ 大小

木部誠二著 『浜松秋葉神社沿革と報国隊その後 木部氏叶坊の研究 付録報国隊関係日記翻字』 神職精選補任から150年 修験者末裔が事跡調査

令和2年07月13日付 6面

 今般、ある修験者の末裔が図書を出版した。その家祖の木部浄全はもと武家であったが、天文元年、十一歳の時に合戦で一族を喪ひ、親戚の修験者に引き取られた。
 
 浄全の子孫は本山派修験として幕末まで続き、浜松藩家老の伏谷家から木部家に養子に入ったのが木部貞である。

 木部貞は名古屋で歿したと伝へられるが、墓所も嫡流も不明である。然るに今般、三男・庄蔵の孫で國學院大學卒業後、長年教職を務めた木部誠二氏が「木部家は秋葉神社の神主であった」といふ伝承だけを手掛かりに先祖の事跡調査をおこなひ、公文書等を丹念に調査し、『浜松秋葉神社沿革と報国隊その後 木部氏叶坊の研究 付録 報国隊関係日記翻字』を上梓するに至った。付録の日記の史料的価値も高い。本書の「あとがき」には秋葉神社と父祖だけではなく、明治以降、神社を護持してきた関係者への感謝の辞が綴られてゐる。幽世の木部貞も喜ばれてゐることと拝察する。
〈本体6000円、浜松秋葉神社刊。問合せは汲古書院(電話〇三―三二六五―九七六四)まで〉
(静岡・秋葉山本宮秋葉神社権宮司 河村忠伸)

読書 一覧

>>> カテゴリー記事一覧