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渡邊 毅著『道徳教育における人物伝教材の研究 人は偉人を模倣する』 道徳教材としての 人物伝の「力」訴へ

令和2年09月14日付 6面

 昭和三十三年に特設された「道徳の時間」は、かつての修身の復活だと日教組の批判をはじめ、これに追従する一部マスコミによって教師からも保護者からも遠ざけられてきた。

 いはゆる道徳の時間は、子供たちの話し合ひ活動によって、道徳的価値を自らの問題ととらへさせ内面化を図る。ここが修身といささか異なる点かもしれない。筆者は「考へ、議論する道徳」の立場をとるが、それは先ほど挙げた「内面化」を図ることを重要な目的とするからである。

 教師の方々は、第一章と第四章に着目して御覧いただきたい。さらに、『道徳教育と江戸の人物学』(林敦司著、金子書房)や『学校で学びたい日本の偉人』(貝塚茂樹・柳沼良太編、育鵬社)とともにお読みいただきたい。道徳教育の教材として人物伝がどれほど「力がある」のか訴へて余りある。また、巻末の「註」は読み手の学ぶ意慾をかき立てて已まない。わかった気になり慢心してゐる自分に冷水を浴びせ、覚醒させる本である。
〈本体3000円、ナカニシヤ出版刊。ブックス鎮守の杜取扱書籍〉
(徳島・蛭子神社禰宜、全国教育関係神職協議会副会長 吉田道明)
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