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杜に想ふ 和室の体験 山谷えり子

令和2年11月02日付 5面

 十一月は、七五三、新嘗祭と嬉しくありがたい日々が続く。さうした中で、先月、神社新報でも報道されたが、打田文博神道政治連盟会長と高麗文康埼玉県神社庁副庁長らが、同神社庁などが神社本庁の協力で進めてゐる「変わらない祈りのために」キャンペーンと新型コロナウイルス対策について西村康稔経済再生担当大臣と意見交換する場に有村治子議員と同席させていただいた。
 率直な意見交換の場になり、大臣には前向きな受け止めをしていただき有意義であった。西村大臣は「初詣は多くの国民が楽しみにしてゐる日本にとって大事な伝統的行事」と語られ、十月八日に私が参議院内閣委員会で質問した時も、神社ではクラスター発生もなく対応がしっかりなされてゐると思ふとしながらも、年末年始のさまざまな行事に向けては検討会を設けて結論を出したいと答弁された。
 神社参拝は日本人の心の健康。力の源である。神様と向き合ひ、御先祖様から力をいただきながら私たちは清らかに前に進む姿勢をいただける。七五三も、十一月十五日前後だけでなく一年中受け付けるといふ神社や、正月三が日の初詣でなくても、一月、二月と期間を広くとって御安心して参拝してくださいと呼びかけてゐる神社もあると聞く。
 コロナ禍で修学旅行が中止となるところも多い中、新しい動きとして「GoToトラベル」を修学旅行で活用して県内の神社仏閣を訪ねて、地元の歴史を知る動きも始まってゐる。都道府県によっては教育委員会が地元での修学旅行を促す通知を出したり、一定額の支援をおこなったりする事例も出てきてゐる。
 コロナ禍で、文化や伝統が心を養ひ生きていく上でいかに必要なものかといふことを多くの人が認識し直した。現在、来年度の文化庁の予算を五割増で要求し、コロナ禍で困難を抱へてゐる文化活動の基盤強化や税制改正、文化財を守る支援、地域の祭りや伝統芸能の継承、文化による地方創生について、加藤官房長官や萩生田文科大臣、関係者と気持ちを一つにするべく走り回ってゐる。
 さらに加へてオンライン教育と学校改修の動きが進む中、小学校に和室を一部屋作らうと働きかけてもゐる。中学、高校には和室のある学校もあるが、部活に使ふのみの限定的活用がほとんどで、ましてや小学校で和室があるところは少数である。住環境が洋式化する中、すべての小学生が和室で文化体験をすることは、どれほど人間力、日本力の向上につながることだらう。床の間のお軸で和歌、書、室礼に触れる。工芸品や生け花の鑑賞、茶道、立ち居振舞ひ、道の心を知る、和室が一つあることで子供たちは創造的な力を得ることができる。コロナ禍なにするものぞ「小学校に和室を!」のチャレンジである。
(参議院議員、神道政治連盟国会議員懇談会副幹事長)

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