文字サイズ 大小

渡辺瑞穂子著 『元旦四方拝の研究』 総合的祭儀研究の 道標となる専門書

令和3年04月05日付 6面

 年中行事の筆頭に掲げられ、元日未明の宮中で斎行される重儀「元旦四方拝」。天皇陛下が殿上を避け、地上に降りたたせられる「庭上下御」といふその御作法の特殊性から、深い崇敬の誠を尽くされる畏き極みと今も説かれてをり、実際さうに違ひない。しかし、歴史的には現在とは異なるさまざまな要素があり、成立時期や神事性など、議論が複雑でいったい如何なる祭儀なのか、その全容を知るのは極めて困難な存在であった。かうした状況下において、これまでの論点を整理し、さらに新たな知見を加へて総合的な四方拝論を展開した本書刊行の意義は実に大きいといへよう。

 本書は、一つの祭儀における総合的な研究の困難さと劃期性を示した。この成果が道標となり後進が続かれることを期待したい。
〈税込5500円、啓文社書房刊。ブックス鎮守の杜取扱書籍〉
(麗澤大学准教授・橋本富太郎)
関連書籍
[36260001] 元旦四方拝の研究 新刊 おすすめ
円(本体価格 5,000円+税)
渡辺瑞穂子 / 啓文社書房
詳細

読書 一覧

>>> カテゴリー記事一覧