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大久間喜一郎・乾克己編『上代説話事典 【拡大版】』 入門書にも最適な 上代説話の解説書

令和3年04月12日付 5面

 神道古典を代表する『古事記』や『日本書紀』は、文学研究の立場からは上代文献とも称され、日本で最も古い文字化された作品たちである。文献として文字化される以前、主に口承で伝はってきた説話は、部分的に改編が加へられ一つの作品としてまとめられていった。
 この『上代説話事典』は、さういった上代文献から採集された説話と、説話(神話)の流れを集成した事典である。「事典」とはあるが、『古事記』『日本書紀』を中心として、「風土記」『万葉集』『日本霊異記』などから、神話・伝説・説話、およびそれに関する事項について、わかりやすく解説した「読み物」と言っても過言ではなからう。

 本書は、上代説話の理解を促すだけではなく、日本文化の理解のためにも、たいへん参考になる事典である。日本文化の源流を支へる上代の文献が伝へる説話・神話を学ぶ人すべてにおすすめする一冊である。
〈税込6600円、雄山閣刊。ブックス鎮守の杜取扱書籍〉
(國學院大學研究開発推進機構准教授・渡邉卓)
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