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杜に想ふ 新しい時代に 山谷えり子

令和4年01月01日付 9面

 皇紀二千六百八十二年、令和四年あけましておめでたうございます。新年を迎へるにあたり、皇室の弥栄、五穀豊穣、天下泰平、国土安穏、万民豊楽を祈念いたします。
 壬寅の本年は、厳しい冬を超えて、芽が吹きはじめ、新しい成長の礎となる一年と言はれてゐる。
 六十年前の壬寅の年は、第二次池田内閣で、景気は大きく循環し始めた。植木等さんが歌ふ「ハイそれまでョ」、橋幸夫さんと吉永小百合さんの「いつでも夢を」、石原裕次郎さんの「赤いハンカチ」などが大ヒット、堀江謙一さんが単身ヨットで太平洋横断に成功、テレビの普及率が約五割となったなどの年でもあった。今年がどんな年になるのか予測するのは難しいが、コロナ禍で景気停滞に見舞はれた二年間ながら、同時に多くのことに気づかされたことを新しい時代を切り拓く糧としていきたい。
 国際情勢は厳しく、多くの国民は現実を見すゑ、日本を守り抜くため新しい視点で真に必要な防衛政策作りを望んでゐる。さらに、経済安全保障、科学技術安全保障、エネルギー安全保障、サイバー空間安全保障、食糧安全保障、医療分野の安全保障、サプライチェーンの安全保障、重要土地の安全保障、文化安全保障と、さまざまな分野で危機管理の視点を入れた国家基盤強化をしていかなければならない。令和四年度の新予算のもと法整備をおこなって日本を守り、世界平和に貢献する体制づくりを急ぎたい。
 日本は科学技術先進国のはずなのに、国産コロナワクチンや創薬開発体制が何故こんなにも弱かったのか、何故マスク品切れで慌てたのか、食料自給率は三割台で大丈夫か、半導体は十分に入ってくるのか……お金を出せば海外からモノが入ってくる時代ではなくなりつつあることをふまへ、さまざまな課題を危機管理、安全保障といふ視点からとらへ直して政策、組織、推進体制を作り、国家基盤の徹底強化をしなければならない。プロジェクトと人への投資が重要である。
 壬寅の年に徳川家康は伏見、二条城を修復して徳川幕府二百六十五年の基を固め、ケネディがアメリカ大統領であったと聞くと、千里を走る寅のやうに希望と祖国愛に燃え、恩返しの気持ちいっぱいで走らねばと思ふ。
 昭和二十一年の歌会始で昭和天皇は「ふりつもる み雪にたへて いろかへぬ 松ぞををしき 人もかくあれ」と御製をお詠みになられた。多くの人々は世のため人のために働きたいといふまごころを持ち、不平、不満を煽る政治はもういい、良い流れを政治が示してほしいと切望してをられると感じる。
 恵みあふれる大八洲、豊葦原瑞穂の国に生まれ育ったことに感謝し、つながりを大切にし、勤勉、品位、進取の気性をもつ国民性が存分に活かされるやう尽力していきたい。
(参議院議員、神道政治連盟国会議員懇談会副幹事長)

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