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【新刊紹介】クーリエ・ジャポン編『海外メディアは見た不思議の国ニッポン』 自己と他者の違ひ 日本理解の一助に

令和4年05月02日付 6面

 本書の帯に「海外メディアだから書けた、日本の『いま』、そして『未来』」の言葉がある。編者「クーリエ・ジャポン」とは、千以上の全世界のメディアから抜粋した記事を、和訳して紹介する雑誌の名だ。編輯手法はフランスの週刊新聞に倣ってゐるが、平成十七年より発行される日本独自の情報誌である。近年は会員制オンライン配信となってゐる。
 本書は、ここ数年間の同誌の記事から、とくに日本社会の「なぜ」について、海外メディアが考察した記事二十五本を選んで収録したものらしい。「らしい」といふのは、上述の如き企画意図は、本書の何処にも明示されてゐないからだ。もっとも「はじめに」で、具体例をいくつか挙げながら、本書の読み方が示されてゐる。編輯側に、これまで日本社会に投げかけてきた問ひの意義について、自負があることが窺へる。

 自己の立つ所と互ひの違ひを知り、普遍を摸索し学び合ふ。世界の知的交流のこの基本姿勢を踏まへ、上記の偏重を念頭に置いた上で、改めて日本の「いま」「未来」を考へるため本書を繙くならば、有意義な「きっかけ」を得ることもできるだらう。
〈税込990円、講談社刊。ブックス鎮守の杜取扱書籍〉
(國學院大學教授・菅浩二)
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クーリエ・ジャポン 編 / 講談社
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