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宗教施設を地域資源として活用 「おおさき防災フェスタ」 東京・居木神社

令和5年11月13日付 4面
雨の中を開催
雨の中を開催
消火器を用ゐたストラックアウト
消火器を用ゐたストラックアウト
神社と町会とで協定締結
神社と町会とで協定締結

 住民が安心して住み続けられる町に――東京・品川区の居木神社(森田義巳宮司)を中心とした大崎駅附近一帯で、区民の防災力を高めるための催事「おおさき防災フェスタ」が十月十五日に開催され、家族連れなどが楽しく防災について学んだ。

 帰宅困難者対策をはじめ防災減災対策の在り方や今後の体制を検討してきた神社本庁と、宗教施設と地方自治体との災害協定締結や災害協力に取り組む大阪大学大学院の稲場圭信教授が「先駆的な事業事例をつくらう」と企画。都神社庁防災委員会の協力を得て候補地を募ったところ、同神社が名乗りをあげた。
 実施に向け検討を重ねていくうちに、町会のほか企業、学校、行政など産学官民の連携も構築された。実に三十五団体が関はり合って作り上げられてゐる。
 催しでは、同神社の氏子地域・大崎周辺の人たちが「安心して住み続けられるやうに」との思ひをこめ、「まち歩き」をしながら防災について楽しく学べる機会を提供。大崎地域は古くからの住民と新しい住民がゐることも考慮し、催しをおこなふことで世代間交流・新旧住民交流の場を作り、市民による防災力を強化することも掲げた。

防災協定結んで

 閉会式では、災害時に同神社を活用できるやう「避難所としての施設利用及び避難所運営に関する協定」を同神社と大崎一二三町会とで締結。この締結を第一歩として、他の町会や区との締結も進めていきたい構へだ。

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