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【新刊紹介】白の服飾史―人はなぜ「白」を着るのか― ニーナ・エドワーズ著、高里ひろ訳

令和6年02月05日付 6面

「白」纏ふ人々に 「省察」を促す書

 斎服・浄衣・明衣・千早といった装束はもとより、日々身につける白衣も含めると「白」を纏ふことにおいて、私たちは他の職業に引けを取らない。「人はなぜ『白』を着るのか」といふサブタイトルの問ひは、服飾史への関心を問はず多くの人々の心を捉へるはずだ。

 ロンドン在住のフリーライター・編集者で俳優でもある筆者は、この書で自ら白い服と白い服を纏ふことについての「省察」を記したといふ。

 最も関心をもったのは、第一章「古代の神々の服」と、第二章「聖職者、プロフェッショナル、そして制服」である。

 修道衣に由来する白いナース服や医師の白衣が人々に与へる影響は患者だけに限らない。それを着る本人にとってはプロとしての自信を高めるのに役立つこともあるといふ。まさに本書にいふ「服が人を作る」といふことであらう。純白の装束や白衣を纏ふ神職や巫女は人々に、そして自らにどのやうな影響を与へてゐるのだらうか。日々当たり前のやうに「白」を纏ふ私たちに「省察」を促す一冊である。
〈税込3960円、原書房刊。ブックス鎮守の杜取扱書籍〉
(東京・天祖神社宮司、学習院大学講師 小平美香)
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