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【新刊紹介】ペリー提督は吉田松陰を絶賛していた 原典で読む 外国人が見た日本 髙橋知明著

令和6年05月13日付 6面

自国改めて見直す 相互理解への1冊

 本書は幕末から昭和までに来日した二十五人の外国人の記録の翻訳書を熟読した著者が、強く印象に残った場面を抜粋し紹介した著作である。
 “黒船”のペリーやハリス米国駐日公使など教科書でもなじみのある歴史的人物をはじめ、生物学者や考古学者のやうな専門家、紀行作家や旅行家などの文化人、多岐に亙る職種や役職・経歴をもつ外国人がどのやうに日本を描写し、自国へ持ち帰ったかは洵に興味深い。

 神社界においてもますますインバウンド需要が増える現状、必ずしも前向きな意見ばかりではないことは容易に想像できる。しかし、本書を通し歴史のさまざまな場面で先人たちがいかに外国人と関はり、好意的に記憶され、記録されたか。その過去を繙くことができれば、我々が今大切にしなければならない日本の心や世界の中での日本の役割が見えるだらう。
 そして訪日外国人よりもたらされる学びと先人たちの築き上げた歴史への感謝を以て、今一度客観的に自国を見直し、将来においても互ひを尊敬し合へることができれば、そこにこそ世界との共存共栄があるのではないか。
〈税込1980円、育鵬社刊。ブックス鎮守の杜取扱書籍〉
(青森・八幡宮宮司 松野実和)
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