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【新刊紹介】日本の建築 隈 研吾著

令和6年04月22日付 6面

世界に影響を与へる わが国の建築の魅力

 隈研吾、どなたでも名前に聞き覚えのある現代の日本を代表する建築家の一人である。その著者が八年といふ年月をかけて書き上げた一冊が『日本の建築』である。冒頭から伊勢の神宮に始まり、桂離宮、待庵へとつながる一列で正統的な日本建築の系譜を神聖化することを「死体」と呼び、多様性があり複線的な歴史を持ってゐるナマモノとしての日本建築論を展開していくと宣言する。

 建築に直接的に関はりのない方にもぜひ一読いただきたい。「日本の建築」について考へてもらへる今話題の一冊である。
〈税込1056円、岩波書店刊。ブックス鎮守の杜取扱書籍〉
(京都の八幡市立松花堂庭園・美術館館長 平井俊行)
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[30111076] 日本の建築 新刊 おすすめ
円(本体価格 960円+税)
隈 研吾 著 / 岩波新書
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