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御大典の年を迎へて 神社新報社代表取締役社長高山 亨

平成31年01月01日付 1面

 平成三十一年の新春にあたり、まづ以て皇室の弥栄を寿ぎ奉るとともに、神宮をはじめ全国各社のますますの御隆昌と、読者各位の一層の御清栄を祈念申し上げます。
 今年は今上陛下の御即位三十年の佳節を迎へ、さらに二百年ぶりとなる御譲位が予定されてをり、秋には一代一度の盛儀である新帝の大嘗祭が斎行されます。平成の大御代を振り返りつつ、改めまして陛下に感謝の誠を捧げ、さらに斯界が大同団結して御大典の奉祝活動に邁進していけるやう、その気運醸成に努めてまゐりたく存じます。
 御代替りに係る諸行事につきましては、「天皇陛下の御退位及び皇太子殿下の御即位に伴う式典委員会」が内閣に、また「大礼委員会」が宮内庁に設置され、それぞれで各式典の大綱と大礼に関する重要事項が審議されてをります。昨年十一月に発表された「退位の礼関係諸儀式」の予定などを拝見いたしますと、本社に設置した「時の流れ研究会」において提言してきた内容と大きな相違はなく、天皇を戴くわが国の国柄を反映した内容であり、斯界にとりましてもたいへんありがたいことと考へてをります。
 また元号の発表時期などに関しましてさまざまな報道がなされてをりますが、その意義等に鑑み、遺漏なく手続きが執り進められるべきものと存じます。さらに暮れも押し迫った十二月十九日に開催された第三回「大礼委員会」におきましては、大嘗宮の設営方針等も示されてをりますが、御大典がわが国の歴史と伝統に基づく国家的重儀として、国民を挙げた奉祝のもとで執りおこなはれますやう、今後とも微力を尽くしてまゐる所存です。
 最後に、内外ともに課題の山積する昨今、関係各位に対して変はらぬ御支援・御教導をお願ひいたしまして、新春の御祝詞に代へさせていただきます。