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【新刊紹介】象徴のうた 永田和宏著

令和7年05月19日付 6面

御製・御歌を中心に 編んだ「平成時代史」

 宮中歌会始詠進歌選者を務める永田和宏氏の『象徴のうた』は、上皇・上皇后両陛下の御製・御歌を中心に編まれた、平成時代史とも呼ぶべきもの。永田氏は、京都大学名誉教授で、京都大学再生医科学研究所教授、日本細胞生物学会会長等を歴任された科学者であり、平成を代表する歌人である。

 永田氏は「天皇皇后両陛下のその時々の歌を読み進めるなかで、私には、初めは文字通り摸索から始まった〈象徴〉への道が、徐々にくっきりした形を見せるようになり、それがお二人の確信に変わっていくまでの過程を、すぐそばで見せていただいているようなリアルさで感じることができるようになったと、正直に述べておきたい」と洩らしてゐる。紹介された御製・御歌は百二十首余である。
 構成は「第一章 平成への代替わりと象徴の摸索」「第二章 慰霊の旅のはじまり」「第三章 病を乗り越える」「第四章 災害大国の象徴として」「第五章 果てしなき慰霊の旅、互いへの信頼」「〈象徴〉とは何であったか――〈象徴〉像確立までの軌跡」となってゐる。

〈税込1100円、KADOKAWA刊。ブックス鎮守の杜取扱書籍〉(國學院大學名誉教授・茂木貞純)
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